JPSのサステナビリティ

持続可能な社会の実現と共に発展し続ける企業へ

ジェーピーエス製薬は、漢方薬を造り続けて60年以上になります。高品質な漢方薬を造るためには、自然の恵みを最大限に活かさなければなりません。それはサステナビリティの考えと通ずるところがあります。サステナビリティとは、持続可能性のことであり、地球の環境を壊さず、資源も使いすぎず、平和で豊かに生活し続けていける社会を目指すことです。ジェーピーエス製薬は、SDGsを包括した大きな枠組みをサステナビリティととらえ、期限を設けずに取り組んでいます。 サステナビリティの実現に向けて「人々の健康に貢献」「地域社会への貢献」「地球の恒常性を維持」「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「従業員満足度 幸せの向上」の5つを大きなテーマとして定めました。これらのテーマを重要課題として、戦略的に取り組み、企業としての責任を果たしていきます。

ジェーピーエス製薬株式会社代表取締役社長菊地 敏夫

人々の健康に貢献

ジェーピーエス製薬の漢方薬は固液分離工程で遠心分離機を用い、生薬と抽出液を分離させています。遠心力を利用することで生薬を無理に搾ることなく抽出液を取り出すことができます。また、濃縮の際には短時間かつ低温で行うことにより、土瓶で煎じたのと同じように、香りを飛ばさず色鮮やかなエキスを製造しています。このような高品質な漢方薬を安定供給することに加えセルフプリベンション(自己予防)・セルフメディケーション(自己治癒)の考えを浸透させ、自然と調和したライフスタイルを提案することにより、人々の健康に貢献しています。

JPSエキスロゴ
国内一貫製造

生薬の管理から、エキスの製造、包装まで、自社工場で国内一貫製造を行い、高品質な漢方、生薬製剤を製造できることが強みです。

厳選された生薬

品質のクオリティを大きく左右するエキスの原料・生薬は、生薬ごとに品質を厳しくチェックし、可能な限り原形に近い形で仕入れています。

水へのこだわり

自社工場で水を精製し、常に一定品質の綺麗な水を、エキス抽出に使用しています。排水も、微生物の力を借りて浄化しています。

JPSエキスロゴマークについて

「エキス」は漢方製剤の品質を大きく左右します。この品質の根幹である「エキス」を一から丁寧に製造しており、創立以来エキスへのこだわりを貫いています。JPS エキスロゴマークは、『ジェーピーエス製薬は、高品質な医薬品を提供することにより、人々の健康で豊かな生活と医療の未来に貢献します』という厳格なJPS品質方針に基づき、栃木県の自社工場で製造された漢方エキスを使用しているということを証明しています。

BCPの策定

BCP(Business Continuity Plan)とは…自然災害や感染症のパンデミック等による不測の事態が起きた際に、企業の倒産や経営縮小を防ぎ、事業を継続できるようにするための計画のこと

製薬企業として医薬品を安定供給することはひとつの使命です。 また、事業が縮小すれば従業員の雇用にも影響が及びます。

緊急事態から人を守り、事業を守るために、当社ではBCPを策定しました。

東日本大震災直後の生薬倉庫

従業員の命を守る

災害時に落下物や什器の転倒などによる被害が出ないよう、本社・工場・地方連絡所すべてで棚の固定などの対策を行いました。また、災害時に適切な行動がとれるよう、防災マニュアルを作成しています。

工場防災訓練(2024年5月)

自力で立て直す

ジェーピーエス製薬が目指すのは、支援を受けるのではなく支援を行う会社です。 そのためには救助や軽度の手当て、食料確保などは自社の力のみで行えるよう、各事業所の備蓄整備を行っています。 また栃木工場では、「ブラックアウトスタート」の訓練を実施しています。 ブラックアウトスタートとは大規模災害による広域停電に備え、必要最低限の電力を確保する仕組みのことです。訓練にて手順を確認し、停電した際にも外部電源なしに発電を行えるよう準備しています。

本社備蓄品(一部)

地域支援を行う

栃木工場のエネルギー供給システム「コージェネレーションシステム」ではガスエンジンを稼働させ、最大390kW発電することができます。発電した電力は工場の重要工程へ優先的に供給され、災害時の安定した稼働をサポートします。 また携帯電話の非常用充電所として使用することができるため、地域支援にも活かしていきます。

栃木工場コージェネレーションシステム

BCPは今後も定期的に見直しと改訂を行い、事業継続のために万全の体制を整えます。

地域社会への貢献

災害時における一般用医薬品の供給に関する協定

パートナーシップの一つに、「災害時における一般用医薬品の供給に関する協定」があります。本協定は工場がある栃木県芳賀町や真岡市とのパートナーシップの一環であり、災害時において医薬品を円滑に提供するためのものです。また、工場はコージェネレーションシステムを導入しており、芳賀町とは、災害時に携帯電話等の無料充電場所として提供する協定を結んでいます。

災害時における一般用医薬品の供給に関する協定 image
子どもアドベンチャーカレッジに参加

横浜市教育委員会が主催する「子どもアドベンチャーカレッジ2024」に参加しました。横浜市内の小学生を対象に、様々な社会体験を通じた「人との交流」の場や「他自治体との友好交流」について考える機会を提供することを目的としたイベントで、漢方クイズや生薬で香り袋づくりを体験いただきました。

子どもアドベンチャーカレッジに参加 image
芳賀町との共同活動

芳賀町役場よりお声がけいただき、「芳賀工業団地トランジットセンター」(宇都宮LRTやバス、自動車、自転車など様々な交通手段の接続が行われる交通結節点)にてプランター約100個分のマリーゴールドの定植をお手伝いさせていただきました。暑さ厳しい中での作業でしたが、地域の皆様と協力しながら進めることができました。

芳賀町との共同活動 image

地球の恒常性を維持

生薬残渣の活用

漢方薬の製造工程で発生する生薬の搾りカスを、近隣農家の方々により、肥料や堆肥の材料として利用していただいています。その日の生産量にもよりますが、1日2tトラック2~4台分ほどの生薬残渣が出ます。現在、生薬残渣の再利用率は100%となっていますが、安定した再利用を続けるためにも、受け入れ先の探索も継続していかなくてはなりません。

生薬残渣の受け入れ先ご紹介

1.ビックドリーム大島牧場様

栃木県芳賀町にあるビックドリーム大島牧場では、約60頭の牛を飼育しています。牛糞、もみ殻などと生薬残渣を混ぜて堆肥を作り、牧草の肥料として使って頂いています。搾乳牛からのミルクは、とてもコクのある牛乳になります。 牛→糞→堆肥→牧草という、ほぼ完全な循環型を形成しています。

生薬残渣入り肥料を使って育てた牧草を食べて大きくなった元気な牛たち

2.小塙農家様

ご夫婦と息子さんの3人で農業を営んでおられ、メインは稲作でアスパラガスも栽培しておられます。アスパラガスの植え替えは約8年ですが、ここでは17年前の株が生き生きとしています。

大きく育ったアスパラガス

3.社員による家庭菜園

生薬残渣は、弊社社員の家庭菜園の肥料としても活用されています。 生薬残渣入りの肥料を用いると、保水性、通気性が保たれた良い状態の土壌を保つことができ、少ない肥料で野菜を作ることができます。 根を大きく這わせて育てた野菜は、とても美味しいと評判です。 トマト、ナス、白菜、大根などの野菜や、お米を育てています。

白菜

大根

お米

微生物を使った排水処理

工場からの排水は、排水処理施設に集められます。シュードモナス属やバチルス属などの好気性細菌が排水中の有機物を吸収・分解する働きを利用して処理します。このような微生物を効率よく働かせるために、排水のpH調整、反応タンクへの有機物の流出量調整や酸素濃度、濁度や色度などの管理を行っています。このほか砂濾過器や活性炭吸着塔などを利用し、きれいな状態になった水を放流しています。この取り組みは、河川や土壌への有機物を含む排水の流入を防ぐことで水質悪化の防止に繋がります。

浄化前の排水

機械を洗ったときの洗浄水や生活水、汚水など工場からの排水は全て綺麗になって放流されます。

浄化中

曝気槽と呼ばれる排水処理設備で、微生物を使って排水中の汚濁物質を分解し浄化していきます。浄化中は一時的に黒く濁ります。

浄化後の放流水

放流するためには、10以上のプロセスを経て浄化し、更に厳しい基準をクリアする必要があります。

管理項目は多岐に渡り、日常管理項目、隔日管理項目、週管理項目、月報告を行っています。また、定期的に専門業者に管理・検査を依頼しています。

CO2の削減計画

日本製薬団体連合会が、2050年カーボンニュートラルに向けて「2050年CO2排出量ネットゼロ」を長期ビジョンとし、「CO2排出量を2030年度に2013年度対比で、46%削減」をフェーズII目標とする見直しを発表しました。ジェーピーエス製薬では、フェーズIIを達成できるように目標を設定しました。本社ではフェーズⅡを2022年度に達成し、新たな目標を設定しました。また、栃木工場ではフェーズⅡの目標達成年を2025年度に繰り上げました。

栃木工場 CO2の削減計画 グラフイメージ

*2013年度比

コージェネレーションシステム導入 画像

コージェネレーションシステム導入

本社 CO2の削減計画 グラフイメージ

*2013年度比

電気自動車導入 画像

電気自動車導入

2020年:

栃木工場、コージェネレーションシステム導入により約7%のCO2削減効果

2021年:

2030年度までに2013年度比-46%を目標に設定

2024年:

栃木工場 目標達成年を2025年度に設定

※本社・工場ともにscope1・scope2のみの数値

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

※2025年1月時点

平均年齢(社員パート)44歳
女性就業率(社員パート)49%
女性管理者率6.0%
有給休暇取得率77%
平均勤続年数(社員パート)14年
女性採用率(社員)55.5%
女性役員比率22.2%
育児休業取得率女性 100%(4名/4名) 男性  75%(3名/4名)

ジェーピーエス製薬のサステナビリティ活動がより一層意義深いものとなるよう、研修を実施しています。研修で学んだ内容は、より意欲的に社会貢献できる取り組みの企画・提案に生かします。

研修内容のご紹介

知床研修

環境保護の最前線である「知床」でサステナビリティ研修を行いました。自然がもたらす多様な植物や動物の生命力とその相互依存の関係を目の当たりにし、自然と調和したビジネスを行うことの大切さを再認識しました。

従業員満足度 幸せの向上

社員評価制度の見直し

社員評価制度の見直しを定期的に行っています。個人面談を行い、フィードバックを返すことで各従業員のモチベーション向上およびエンゲージメントの向上を促し、更なる成長を期待しています。また組織内のコミュニケーションをさらに高め、透明性推進も目指します。

ハラスメント研修の実施

社会保険労務士の先生を講師に、全従業員向けのハラスメント研修を実施しています。ハラスメントについて正しい知識を学び、未然に防ぐことが目的です。職場の実態調査の一環として定期的にアンケートも取り、研修内容に反映させています。

TOPICS

外部評価

外部のサステナビリティ評価機関である「EcoVadis」および「CDP」より評価を得ています。EcoVadisではコミットメントバッジ(2024年度)、CDPではBランク(2024年度SMEスコア)を獲得しました。これらの評価を戦略的に活用し、サステナビリティの向上に積極的に取り組んでいきます。

GREEN×EXPO2027

当社は、2027年に横浜で開催される「GREEN×EXPO2027」に出展することが内定しました。この国際的なイベントを通じて、自然や植物から学ぶ持続可能な未来への取り組みを発信していきます。具体的な出展内容は現在準備中ですが、「植物からの学び」を多くの方々と共有できる場にしたいと考えています。今後の詳細については、随時お知らせしますので、ぜひご期待ください。

GREEN×EXPO2027
ジェーピーエス製薬株式会社 ロゴ

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